オンプレからの移行で、サーバ本体より難物なのがバッチ群です。数百本のジョブ、複雑な先行後続、誰も全容を知らないシェルの山。この記事はETL・バッチ移行シリーズの総論として、4つの移行パターンと使い分けの軸を示します。結論を先に言うと、全部を1つのパターンに揃えようとした移行は失敗します。

014つのパターン

02使い分けの3軸

パターン選定は「改修をどれだけ許容できるか」「1ジョブの実行時間」「依存関係の複雑さ」の3軸でほぼ決まります。

03現実解は「混在」

実際の移行では、基幹の夜間バッチは①で続投し、周辺の軽いジョブから③④へ段階的に移す混在構成がほとんどです。「全部サーバーレス化します」という宣言は勇ましいですが、数百本の書き換えとテストの工数を見積もった瞬間に破綻します。パターンの混在は妥協ではなく、リスクとコストの最適化です。

現場のコツ:移行の第一歩はパターン選定ではなくジョブの棚卸しです。「ジョブ名・起動条件・先行後続・実行時間・データ量・担当者」の一覧表を作る。この表がないままの移行計画は、地図なしの引っ越しです。

04どこから手をつけるか

最初に移すのは「依存が少なく、失敗しても業務影響が小さいジョブ」です。ログ集計・レポート生成・ファイル整理あたりが定番で、ここでAWS側の実行・監視・リランの型を確立してから、基幹に近いジョブへ進みます。最初に一番重要なバッチへ挑むのは、練習なしで本番に出るのと同じです。

05シリーズ各論へ

このシリーズでは、パターン別・論点別に各論を用意しています:ジョブスケジューラ(JP1等)の移行HULFT・ファイル連携シェルバッチをEC2で正しく動かすジョブネットのStep Functions化ETLツールからGlueへの判断夜間バッチは速くなるのか監視とリラン設計。自社の状況に近いものからどうぞ。

バッチ群の棚卸しからパターン振り分け、移行計画までをEMWの移行アセスメントで支援しています。「ジョブ一覧はあるが手がつけられない」状態からで大丈夫です。

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